問2.日々我れ

すきなことをかく

ドーナツの穴の中では不条理と世界の裂け目が呼び起こされる

今日は電車に乗っていたらケーキが食べたくなったので、時間帯を考慮した結果、駅なかのミスタードーナツに寄ることにした。
あいにく100円セールではなかったものの、定価であるほうがほんとに欲しい物を手に入れることができる、わたしはあっという間に2個のドーナツを選択しえた。
ふと店内のPOPをみると、グッズとドーナツのセット割というものがあることを知り、第一弾はマグカップであった。それとなくポップでおしゃれだったから、さらにドーナツを2個増やし、私はマグカップを手に入れた。

マグカップは単品でも購入できたが、ドーナツと買ったので大変お得な気持ちになった。たぶん半額ぐらいにはなったはずだ。本日ピカイチの選択である。

それから私は横断歩道を渡りながら、今度恋人ができたらその人は爽やかなどMがいい、とここ最近のアイデアを反芻しながら、帰宅した。
家の近くまで来ると、突然誰かにハグしたくなった。ちょうど目の前には休憩中のお兄さんがいて、スマホをいじっていた。こちらを見向きもしていなかったから、がばっといきたかったのだが、いやハグはやり過ぎだハグは、ハイタッチぐらいじゃないかこれは。

「すいませーん、ちょっといいですか」

「(怪訝な顔)」

「あのハイタッチしてもらってもいいですか?」

「えっ」

「普通にハイタッチじゃなくて、右、左、両手のやつなんですけど」

「え、はあ」

「じゃあいきますね。うぇい、うぇい、うぇーいwすいませんー!ありがとうございました(MAX笑顔)」

突然こんなやりとりを強いられたお兄さんの不条理感、彼の世界の裂け目たるや歪みねぇなと唇をほころばせながら、私は何もせずただ通り過ぎた。こんな短歌が作れたらいいのに、まだまだはじらいばかりのワガママプロジェクトは始まったばかりだ。

atuihiga tudukanakutemo okaradani okiotukete chihoutosiyori (c)Imada_Natsuki